しらす(しらす干し)とちりめんじゃこの違いについて
■「しらす(しらす干し)」と「ちりめんじゃこ」ってどう違うの?
軟らかい、硬い、小さい、大きいなどなど、「しらす(しらす干し)」や「ちりめんじゃこ」と呼ばれるものには乾燥度やサイズで色々なタイプがあります。
しらすとちりめんじゃこの違いについては全国各地で異なり、「同じ」という意見もあれば、「違う」という意見もあり、ちりめんじゃこ・しらす好きにとっては永遠の課題のようです。
呼び名の違いは「乾燥度」の違いから?
どちらも共通しているのは、「鰯類の稚魚を茹でて乾燥させた食材」であるということ。
鰯は主に片口鰯(カタクチイワシ)を使用しますが、季節により真鰯(マイワシ)や潤目鰯(ウルメイワシ)なども使用されます。
大きさや乾燥度の違いなど、様々な理由で「しらす(しらす干し)」や「ちりめんじゃこ」と呼び分けられているようです。
呼び方は地方によって様々。 例えば高知では全て「ちりめんじゃこ」と呼びます。
例えば高知では「しらす(しらす干し)」も「ちりめんじゃこ」も全て「ちりめん・ちりめんじゃこ」と呼ばれます。
乾燥度に限らず、干し具合が柔らかめの品も固めの品も全て「ちりめんじゃこ」と総称して呼びます。
※「ちりめんじゃこ」の他、「ちりめん」、「おじゃこ」、「じゃこ」なども使われます。
「高知では」と付けたのには理由がありまして、「しらす(しらす干し)」と「ちりめんじゃこ」の呼び方は地方によって違うんです。
全国各地でアンケートをお願いしてみましたところ、
地方によっては乾燥度の低いものを「しらす(しらす干し)」、高いものを「ちりめんじゃこ」と呼び分けるそうです。
さらに区分けすると、「しらす」→「しらす干し」→「ちりめんじゃこ」の順に乾燥度が高くなるとのこと。
大きさも組み合わさって呼び名が変わる地方もあるようで、さらに「いりこ」まで加わる地方もあるようです。
地方によってこれだけ呼び方が変わると、意見が分かれてしまうのも頷けます。
東京では「釜揚げしらす」でも、高知では「釜揚げちりめん」。
高知では全く区別せず、全て「ちりめんじゃこ」と統一して呼びますので、
関東などで言う「釜揚げしらす」も高知で言うと「釜揚げちりめん」となります。
同じように、「しらす干し」も高知で言うと「ちりめんじゃこ」「おじゃこ」という表現になります。
そのため高知では「しらす(しらす干し)」という名前を目にしたり、耳にすることはありません。
例えば下の写真をご覧ください。
高知ではどちらも「ちりめんじゃこ」とひとくくりにされますが、
関東地方などでは左の品を「しらす」、右の品を「ちりめんじゃこ」と呼び分けられます。
ちなみに地元高知では、「釜揚げちりめん(釜揚げしらす)」などの柔らかめのものを「ちりめん」、
ある程度乾燥したものを「ちりめんじゃこ」または「おじゃこ」と呼び分けています。
「しらす(しらす干し)」と「ちりめんじゃこ」の違い。
地方によって、その土地土地で呼び方が違うため明確な答えは出ませんが、どちらも美味しい日本の誇る食べ物には変わりありませんよね。